2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06315
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤本 隆宏 The University of Tokyo, 大学院・経済学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 英元 東京大学, 大学院・経済学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 製品アーキテクチャ / CAD / 組織能力 / デジタルコンテンツ産業 / プラットフォームリーダーシップ / LCD / SCM |
Research Abstract |
この研究では、平成18年度に引き続き、製品アーキテクチャ・コア・コンピタンス(組織能力)・情報技術の利用という3者間の関係を分析し、そこから各産業・各企業における効率的なIT利用を調べることを目的にして、日韓企業を対象にインタビューとアンケート調査を並行した。具体的に、平成19年度では、CADという製品開発に関わる情報技術を取り上げて、製品アーキテクチャと組織能力との関係を分析するために、日本の自動車産業とエレクトロニクス産業を比較した。その結果、自動車産業と電子産業の間でCADシステムの利用の仕方が異なること、自動車産業に属する企業の多くは自社の製品開発プロセスに適合的な形でCADシステムを利用出来ているのに対し、電子産業の企業では必ずしもそうではないことが明らかになった。その成果に基づき、現在日韓のCAD利用に関するアンケート調査を行なっており、平成20年度にはその成果を発信する予定である。 また、平成18年度の研究課題の一つであった韓国コンテンツ産業におけるプラットフォームリーダーシップと企業のコア・コンピタンスとの関連性を調べた結果を研究成果として公表した。さらに、製品アーキテクチャの3層構造がみられるLCD産業を取り上げて、製品アーキテクチャとグロバルサプライチェーン関係を分析した。 今後、以上のように製品アーキテクチャに基づき、CADのような具体的な製品開発に関わる情報システム、さらには情報技術が最も影響している日韓のエレクトロニクス産業を分析し、企業・産業レベルの効率的なIT利用と、国家間の比較優位領域を明らかにしていきたい。
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Research Products
(4 results)