2007 Fiscal Year Annual Research Report
計算機代数(記号・代数的計算)の基礎理論とその数学研究および工学等への応用
Project/Area Number |
06F06324
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
横山 和弘 Rikkyo University, 理学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAHAN Xavier 立教大学, 理学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 計算機代数 / モジュラー技法 / ヘンゼル構成 / 不変式計算 / グレブナー基底 |
Research Abstract |
計算機代数における最も重要なテーマの一つである多項式イデアル計算において、外国人特別研究員Dahan氏の計算量解析と受入研究者の持つ実際的計算法を結びつけることが本研究の目的です。今年度は計算技法に焦点をあて、Dahan氏の持つ補間法とモジュラー技法(ヘンゼル構成)の知識を効果的に応用できる不変式理論(特に有限群による不変式)における効率的な計算法の構築を行い、現在1件を雑誌に投稿し、もう1件は成果をまとめる最終段階にきています。これらに関しては、外部訪問者を交えた定期的なセミナーを行い、互いの最新成果の交換を行いました。また、2度の海外出張で海外の研究協力者との議論を行いました。さらに、不変式と密接にかかわる多項式のガロア群計算と分解体計算について、研究代表者の共同研究者であるパリ第6大学のRenault博士の立教大学滞在の機会を捉えて、補間法(多変数)の効率性について討論しました。これら理論的な成果の数学研究・工学等への応用を第2のテーマとしていますが、前年度に引き続き受入研究者が参加しているJST「シミュレーション技術の革新と実用化基盤の構築」研究との協力を推進し、Dahan氏がJST研究セミナー(週1回開催)に参加し、議論に参加しています。Dahan氏の国内研究者との交流では、Dahan氏は前述の不変式の効率的計算の最新成果について講演(神戸大学における数式処理研究集会)を行なった他、計算機代数の効率的実装に実績のある野呂教授(神戸大)との討論も継続的に行なうなど、活動を広げています。
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Research Products
(1 results)