2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06328
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今井 憲一 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PARKER Joseph Don 京都大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | エキゾチック粒子 / ストレンジネス / バリオン / ハドロン / クォーク / ガンマ線 |
Research Abstract |
この研究の目的はSPring8の逆Comptonγビームを用いたエキゾチック粒子の研究である。新しいTimeProjection Chamber(TPC)を用いて、液体水素、重水素さらにはヘリウムといった標的に2〜3GeVのγ線をあてさまざまな反応を測定する。Λ(1405)とKanic nucleiをParker氏との共同研究の柱とする。Λ(1405)は以前より3quarkかKNの束縛状態かが議論されてきたものであるが、最近QCD有効理論やLattice QCDでも計算されるなど注目されている。さらにこれと密接に関連するKaonic Nucleiについてもγビームを用いて探査する。まずSPrlng8における逆ComptonγビームとTime ProlectionChamber(TPC)を用いた実験の立ち上げを行った。前方のスペクトロメーターでK+中間子を測定して、Λ(1405)の崩壊粒子(Σ_<-π>+orΣ_<+π->)をTPCで測定する。同時にΣ(1385)もその崩壊粒子であるΛ粒子の観測によって同定する。そのために液体標的を装填できる新しいTPCの調整やonline解析ソフトの製作を行った。その後ビームを用いての実験データの取得をおこなってきた。 この間に以前に得た重陽子標的のデータのデータ解析を行った。特に話題となっているKaonicNuclei(Kpn)をしらべたが、対応するピークは見つからなかった。この結果は、物理学会やストレンジネス研究会で発表した。引き続き重陽子からのΛ(1405)の光生成の解析を行っている。最近われわれが得た陽子からのΛ(1405)の生成と比べることで、Λ(1405)がKNの束縛状態がどうかについての知見をえることができると考えている。
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Research Products
(1 results)