2008 Fiscal Year Annual Research Report
オープンネットワーク環境における位置依存サービスのための高性能牽引構造
Project/Area Number |
06F06368
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
北川 博之 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SONG MoonBae 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 空間索引 / 多次元索引 / 位置情報 / ストリーム / R木 |
Research Abstract |
ストリームデータの中には,移動体の位置情報等,多次元データが存在する.多次元データでは,空間的検索を支援する必要がある.例えば,距離検索や近傍検索等である.多次元データに対する索引機構としては,R木等の空間索引が従来用いられてきたが,従来の空間索引は静的なデータを対象としており,オブジェクトの現在値が頻繁に変化する動的な環境下では,極めて性能が劣化することが知られている.本研究では,R木を元に,主記憶と二次記憶を有機的に利用することで,この問題に対応するための新たな索引機構R^{sb}木(R-tree with Semi-Bulkloading)を開発した.頻繁なデータの更新がある状況でのR木の性能劣化は,主に,処理時間のかかるディスクアクセスが頻繁に発生することに起因する,そこで,現在値の多くを主記憶上のバッファ領域で管理し,空間的に近いオブジェクトの更新情報をバッチ的にまとめてディスク中のR木に反映することで,ディスクアクセス数を大幅に削減する方式を考案した.ディスクアクセス時には,該当ページに新たな現在値を追加すると共に同一ページ中にある古い値を削除する.また,移動オブジェクト情報の生成器によって生成された実験データを用いて,さまざまなパラメタ値のもとで,更新性能,問合せ処理性能,索引サイズ等を測定した.また,同様の実験を既存の関連研究で提案されている手法に対しても実施した.この結果,提案手法は既存の関連手法に比べて様々な側面において優位性があることを確認した.
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