2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ・ナノ加工による生体-分子計測システムの製作と評価
Project/Area Number |
06F06373
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 博之 東京大学, 生産技術研究所, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAMAHATA Christophe 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
|
Keywords | ナノチャネル / ナノボア / 粘度計測 / PDMS / Lab-on-a-Chip / MEMSピンセット / 変位容量センサー / DNA導電性 |
Research Abstract |
DNA-分子の捕獲と操作と特性評価のために、以下の研究を行った。 i)任意のDNA分子の検出と分離 ii)捕獲したDNA分子を引っ張るなどの力操作と電気的・機械的特性の評価 i)電気検出とマイクロ・ナノ粒子の分離 DNAの分離・検出のために、ナノチャネルを有するマイクロ流体デバイスを作製した。ナノチャネルは、シリコンの鋳型から、シリコーン・ゴムにパターンを転写することにより作製した。ナノチャネル内にポリスチレンビーズ(直径500nm以下)を圧力駆動により送液し、チャネルを通過する際に生じる電気的抵抗を計測することに成功した。 また、DNA分子の電気検出のために、ナノポアの作製プロセスを検討した。シリコンウエハに異方性エッチングすることでV字の溝を切り、これを裏表両面から行うことで、微小な貫通孔をあけることができる。この作製プロセスにより、数μmから数百nmのナノポアを作製することに成功した。さらに、このナノポアにポリスチレンビーズを通過させ、電気検出を行った。 ii)シリコンナノピンセットを用いた機械・電気的実験 藤田研究室において開発されたMEMSピンセットをさらに改良し、デバイス内に容量センサーを組み込んだ。これにより、ピンセットのプロープ先端を、数nmの精度で駆動できることが確認された。ロックイン増幅器を用いることで、さらに精度の向上が見込まれる。 また、ナノピンセットに捕獲したDNA束の電流計測を行い、実験室内の相対湿度によって電流値がオーミックに変化することが明らかになった。
|
Research Products
(2 results)