2008 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ・ナノ加工による生体一分子計測システムの製作と評価
Project/Area Number |
06F06373
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 博之 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAMAHATA Christophe 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | マイクロマシーニング / MEMSピンセット / Lab-on-a-Chip / 分子マニュピレーション / DNA / nN力計測 |
Research Abstract |
ピンセットに捕獲される束状のバイオ分子には、力を加えると共に、加えた力の応力を計測することができる。20年度は、バイオ分子の弾性変化を液中においてセンシングするために、新しいシリコンナノピンセットの設計と制作を行った。新たなタイプのピンセットは、(a)力を測るプローブ部分、(b)力のかかる方向に移動して、静電気力の変化により弾性変化を計測できるプローブ部分で構成された。プローブ部分を両側に動けるようにして、変異を2倍で増やし、差等静電容量センサの方法で測定した。カセンシングプローブの幅は、約2マイクロメートルで、AFMのビーム構造を有する。この変位はチップのパータンをフーリエ分析をして取得した。 デバイス作製においては、静岡大学の橋口教授と共同で行った。 また、本デバイスをマイクロ流路と組み合わせることによって、水溶液中のDNAフィラメントの機械的特性を分析した。マイクロスライドガラス間にDNA水溶液に入れておき、ここに、ナノピンセットの腕をゆっくりと入れ、力計測を行った。微小な変化を計測するため、除振台上に設置したデジタル顕微鏡(Keyence,model VHX-500)で画像を取得し、ファラデーケージにより外部の電気的なノイズを遮断するなどの注意深いセットアップを構築した。電気的な信号変化は、ロックイン増幅器(NF,model LI 5640)、LabVIEW interfaceで測定した。 このシステムで、サブピセルの解像度(7/1000ピクセルより良い)を取られ、力の感度を25pNまで分析した。この数値はDNA一分子の力を分析できるほどの高い感度・精度である。
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Research Products
(6 results)