2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06375
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
羽根 一博 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
叶 佳声 東北大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | グレーティング / MEMS / 可変格子 / 電磁界解析 |
Research Abstract |
本年度,シリコン材料を中心とした自立サブ波長格子について,周期構造の電磁界厳密解法であるRCWA法を用いて,格子の周期,格子幅,格子層厚さなどのパラメータに対して光学応答を詳しく計算した.これらの結果,広帯域及び狭帯域のフィルタ特性が得られる条件を光通信帯域において定量的に明らかにした.円形断面格子などの異型の格子形状や2重周期の格子を用いることで狭帯域化できることも明らかにし,その光学的原理を解析的に説明できた.製作と実験においては,シリコンを用いた自立格子を製作し,その光学特性を測定した.自立格子の製作にはSOIウエハを用い,基板をシリコンの深堀エッチングにより取り除く方式を実施した.格子の面積が100μm程度の場合,自立構造の製作を実現するためには,エッチング時に働く応力を緩和するために,一部に支持構造があるとよいことが分かった.一例として格子周期が860nm,格子幅が419nmで,格子厚さが1μmの自立格子が製作できた.光学特性を測定したところ,約1.52μmの波長において,反射率66.2%が得られ,帯域幅は4.9nmであった.基板からの反射がないため,基板を取り除かない場合に比べて低いサイドバンドが達成でき,自立格子の効果により優れた光学フィルタが得られることが示された.またシリコン酸化膜からスラブ型の自立格子を製作し,その周囲に色素溶液を満たした.外部から光励起を行うことで面発光型のレーザ発振が得られることも示すことができ,本研究の提案の有効性を確認した.
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Research Products
(4 results)