2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06377
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高木 敏行 Tohoku University, 流体科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
STUPAKOV Oleksandr Volodymyrovych 東北大学, 流体科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 磁気誘導法 / マイナーヒステリシスループ / バルクハウゼンノイズ / 微分透磁率 / 磁化過程 |
Research Abstract |
本研究では、上記の鋳鉄材料の材質評価と原子力構造材料の歪みの評価について、新しい損傷評価手法として、磁気的手法に基づく手法を提案し、その装置開発と評価のためのモデル化を行った。具体的には、U字型磁気ヨークを用いた磁気誘導法を用い、バルクハウゼンノイズおよびヒステリシスループを解析することにより、測定材料の磁気特性を明らかにした。U字型磁気ヨークを用いた手法では、ヨークと試験体との接触状態により試験体への印加磁場が変動し、試験体内の磁場を正確に把握できないとう欠点がある。本研究では、ホール素子により試験片表面の磁場を測定し、試験片内の磁場を外挿する「外挿法」を確立し、正確な磁場評価を可能とした。 確立した手法を、鋳鉄の材質評価に適用した。球状・塊状・片状黒鉛鋳鉄の試験体を測定し、黒鉛形状と基地組織と磁気特性との関係を明らかにするとともに、非破壊で黒鉛と基地組織を評価することの可能性を示した。 また、炭素鋼SS400における塑性歪みと磁気特性との関係について調査を行った。引張試験片について測定を行ったところ、塑性歪みを非破壊で評価可能であることが示された。現在のところ地震災害による鋼構造物の塑性変形の評価法は確立しておらず、本研究によりその可能性が示唆されたことの意義は大きい。
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Research Products
(2 results)