2006 Fiscal Year Annual Research Report
非破壊検査情報を援用したプラントの安全性評価システムの開発
Project/Area Number |
06F06378
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡邊 勝彦 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鄭 燦西 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | クリープ / CED / クリープき裂速度 / Cavity / 面積率 / 劣化速度 / 破壊寿命 |
Research Abstract |
高温で使われている構造物のクリープ破壊速度は、実験による結果を既存のパラメーターで十分説明できるに至っておらず、この原因を明らかにし、適切なパラメーターを見つける必要がある。このような状況の下で本研究ではまずクリープき裂成長実験を行い、その評価のためき裂エネルギー密度(CED)概念を導入した。さらにCEDと既存の破壊パラメーターとの関係を明らかにした。さらに、高温で発生した微細な欠陷を利用してき裂成長速度を評価し、寿命を予測する方法を開発している。 クリープき裂成長速度は現在まで主にC^*あるいはC_tパラメーターを用いて評価されてきたが、初期の非定常状態でのき裂成長評価はそれらパラメーターでは説明不可能であった。本来CEDはき裂成長の構成方程式に制限なく定義されたため、より一般的な形でのき裂強度の評価が可能となるはずのものである。C_tとCEDを用いて実験結果を評価してCEDはき裂成長の全過程を統一的に説明できるパラメーターであることがわかった。さらにCEDを通じてC_tパラメーターの物理的な意味を明確に説明することもできた。 微細欠陥によるき裂成長速度の評価はcavityの大きさとcavity間の間隔によってcavityの面積率が計算されるが、本研究では既存の式を代用することができる新しい式を提案した。cavityによる劣化速度を計算し、劣化による破壊速度とき裂成長速度、破壊寿命を評価することができた。今後、この式と共に非破壊検査データと非破壊情報を利用した破壊速度評価及び寿命予測を行えると期待される。
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