2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06384
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
斗内 政吉 Osaka University, レーザーエネルギー学研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RANA Dhanvir Singh 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | Terahertz emission / Multiferroic / BiFeO_3 / Depolarization |
Research Abstract |
強磁性または反強磁性が強誘電性と共存するマルチフェロイック材料は、電界による磁化の制御またはその逆の、磁界による電荷の制御が原理的には可能であるため、新規なメモリとして動作する可能性等など、新しい電子デバイス材料として期待されている。なかでもBiFeO3(BFO)は、強誘電転移温度が約1100K、ネール温度が約640Kと非常に高く、また大きな自発分極を持っているため、代表的なマルチフェロイック材料として研究が進められている。本年度はBFO薄膜からのテラヘルツ放射を観測することにより、以下のような結果を得た。 1.(100),(110)配向膜からの放射特性では、強誘電特性を示すヒステリシスが観測された。 2.(111)配向膜からの放射特性にヒステリシスが観測されなかった。テラヘルツ波発生は自発分極の光変調で説明されることを示した。 3.BFOからのテラヘルツ波発生は、光励起による自発分極の直接変調伴う機構で説明され、新奇のテラヘルツ発生機構であるとするモデルを考案した。 4.種々のデータから、自発分極の光変調に光誘起構造相転移が関係している可能性があることを示した。
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Research Products
(2 results)