2007 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド実験を用いた構造系全体の地震応答生状に関する研究
Project/Area Number |
06F06391
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
睦好 宏史 Saitama University, 理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TULADHAL Rabin 埼玉大学, 理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 全体系地震応答 / ハイブリッド実験 / 耐震補強 |
Research Abstract |
本研究はコンクリート構造物,地盤,杭などから成る全体系の地震応答性状を実験から求める手法(ハイブリッド実験)を開発して,模型鉄筋コンクリート(RC)供試体を用いたハイブリッド実験を行い,実RC橋脚全体系の,耐震補強後の地震応答性状および地震損傷程度とその箇所を明らかにしようとするものである。ハイブリッド実験手法は,基礎-構造物系を非線形相互作用の影響を考慮した3自由度系とし,橋軸直角方向に対する構造物の水平運動,基礎のスウェイおよびロッキングが生じると仮定してモデル化を行った。数値積分法にはオペレータ・スプリッティング(OS)法を用いた。本実験では,RC橋脚部分を実験部分とし,地盤・基礎部分は復元力モデルを仮定して,スウェイバネにはHardin-Drnevichモデルを,ロッキングバネには線形モデルを適用した。本研究から以下の事が明らかとなった。 1)本研究で開発したハイブリッド実験手法は,地盤,杭を含めたコンクリート構造物の地震応答性状を実験的に求める手法として極めて有効である。 2)ハイブリッド実験手法により,鋼板とフーチングの間に間隔を空け,塑性ヒンジを設けて補強したRC橋脚では,主に橋脚で地震エネルギーを吸収することが確認できた。一方,橋脚とフーチングを一体化した耐震補強では,主に基礎構造物で地震エネルギーを吸収することが確認できた。すなわち,橋脚から基礎構造物に損傷が移行することが実証された。
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Research Products
(4 results)