2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06393
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 仁 東北大学, 大学院工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUNTOYO 東北大学, 大学院工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 非線形波 / 漂砂 / 境界層 / 海浜変形 / 数値シミュレーション / 乱流 |
Research Abstract |
海浜底質の移動・堆積機構を考える際には,波動境界層内部の流速分布,底面せん断応力の理解が重要である.そのため,これまで波動境界層に関する研究が数多くなされてきた.しかし,その研究のほとんどは正弦振動流を対象としたものであった.本来,波浪は非線形を有するものの,その第一近似として正弦波理論を用いることが多い.これまで正弦振動流を対象とした研究がなされて来た事実にはこのような背景がある. しかし,浅海域に到達した波浪は顕著な非線形性を示し,もはや正弦波による近似が十分でない場が多く見られる.このような浅海域における波浪を表現する際に孤立波理論が多用される.また,静止状態の水域に津波が入射する波動を表す時にも孤立波理論を用いることが多い.このような波においては,境界層内部の挙動も周期波動下におけるものとは異なるものと考えられる.正弦波と比較して,孤立波動下では静水条件から急激な速度の立ち上がりを伴う波動であるため,境界層内の特性にもその影響が現れるものと推測される.しかし,これまで孤立波下における波動境界層に関する研究は全く行われていない. そこで,本研究においては,管内振動流装置を作製し,孤立波に類似した波動の底面境界層を管内に発生させて流速分布を測定した.また,得られた流速分布より,底面せん断応力,乱れなどの孤立波底面境界層内の特性を明らかにした.また,BSL k-ωモデルを用いて数値実験を行い,振動流装置を用いて行われた実験結果との比較を行うことで,その妥当性を検討,孤立波底面境界層の特性を明らかにした.
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Research Products
(5 results)