2007 Fiscal Year Annual Research Report
好感性のもたれる打放しコンクリートの性能評価に関する研究
Project/Area Number |
06F06397
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 享二 Tokyo Institute of Technology, 応用セラミックス研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU LINGZHI 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | セメント / 顔料 / セメントペースト / 色彩 / 可視深度 / 着色力 |
Research Abstract |
本年度は好感性のもたれる打放しコンクリートの表面色彩に強い影響を及ぼすと考えられるカラーセメントペーストについて研究を実施した。 (1)セメントと着色顔料で作製した粉体混合物の色彩メカニズム 多種のセメントおよび着色顔料を用いて,セメントに赤・青・黄・緑・黒計5種類の着色顔料の比率(0%,0.1%,0.3%,0.5%,1.0%,2.0%,5%,10%)を変えて混入し,色彩の幅広い粉体混合物作成し,それらの色彩を測定し分析した。その結果,顔料が微量のため,粉体混合物の色彩は微粒である顔料の色彩の影響を強く受けてないことがわかった。 (2)セメントと着色顔料で作製したカラーセメントペーストの色彩メカニズム (1)と同じと調合で色彩の幅広い粉体混合物を用い,水セメント比を30%とした供試体を作製した。脱型直後フレーシュ状態および脱型硬化後のカラーセメントペースト供試体の色彩を測定し,実験結果を用いて,筆者が構築した打放しコンクリートの明度および彩度に関する粒子の可視深度モデルにより,それら色彩の関係を理論的に調べた。その結果,(1)粉体混合物にある顔料は水を加えることにより分散し表面に現れ,カラーセメントペーストの色彩に強く影響する。(2)カラーセメントペーストの色彩は,顔料の混入量に伴って着色度は増加するが,線形的な変化ではなく,ある程度までを境に色彩の値は停滞する。(3))表面から可視深度までに確率的に存在し得る粒子の投影面積を乗じた値によって表される可視深度の概念は,カラーセメントペーストの色彩にも適用できた。
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Research Products
(4 results)