2008 Fiscal Year Annual Research Report
好感性のもたれる打放しコンクリートの性能評価に関する研究
Project/Area Number |
06F06397
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 享二 Tokyo Institute of Technology, 応用セラミックス研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIU Lingzhi 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 打放しコンクリート / 色彩 / 感性 / 材料レベル / 建物レベル / 性能評価 |
Research Abstract |
本年度は好感性のもたれる打放しコンクリートの「材料レベル」および「建物レベル」の心理量的な性能評価に関する研究を実施した。 打放しコンクリートの表面色彩が感性に及ぼす影響を把握するため,50名の大学建築系大学生および大学院生にアンケート形式による心理実験を行った。まず,打放しコンクリート建築に対する嗜好性および「らしさ」に関する調査行い,次に,「材料レベル」と「建物レベル」に分けてイメージテストを実施した。「材料レベル」のイメージテストには,多種の色彩の異なる顔料,セメントおよび細骨材を用いた試験体によった。42種類の300×300×50mmの打放しコンクリート供試体を作製し,各供試体の色彩を把握した上で,SD法により心理実験を行い,因子分析による打放しコンクリートの「材料レベル」の特性を抽出した。さらに,「建物レベル」としては,「新建築誌」(2000.1〜2005.12)に掲載された外観の全貌が明瞭な打放しコンクリートの建物から9棟の建物を選定し,打放しコンクリート供試体の色彩に近似させるように画像編集ソフトで色彩編集を施した建物の写真を用い,SD法により心理実験を行った。この結果をもとに,打放しコンクリートの「建築レベル」の特性を抽出した。最後に,打放しコンクリートの「材料レベル」と「建物レベル」のイメージ差異を考察し,打放しコンクリートの感性性能を性能規定型の設計体系に導入する可能性について検討した。
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Research Products
(4 results)