2008 Fiscal Year Annual Research Report
強誘電体および絶縁体薄膜界面の高信頼化のための物理化学的モデル構築
Project/Area Number |
06F06403
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
篠崎 和夫 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BOZGEYIK Mehmet Sait 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | Sr_<0.8>Bi_<2.2>Ta_2O_9 / BaZrO_3 / 強誘電体メモリ / MFIS構造 / MFM構造 |
Research Abstract |
IT型強誘電体メモリのMFM構造あるいはMFIS構造実現のための強誘電体材料は、これまで実用化している1T1C型強誘電体メモリに用いられる強誘電体とは異なる特性が求められる。すなわち、強誘電体の低残留分極値Pr化(1型のFETのゲートの開閉には小さなPrの値が必要)、低誘電率ε化(ゲート絶縁膜に電界が集中することを防ぐため)、ゲート絶縁膜の高誘電率ε化(1T型の欠点である減分極効果を低減するため)、および、結晶化温度の低温化(特に強誘電体材料の低温結晶化)等が必要である。本研究では上記の要請を考慮して、2年間にわたりSBT(SrBi_2Ta_2O_9)をベースとなる強誘電体として、添加物を検討してきた。昨年度までで、添加物としてBZO(BiZrO_3)が有効であることを見いだし、さらに、HfO_2絶縁層を形成したSi基板上にゾルゲル法によるSBT-BZO薄膜を製膜し、その微構造、結晶構造の最適化を行った。本年度はSBT-BZO薄膜を用いて上部及び下部電極(M)をPt、絶縁層(I)をHfO_2として、Pt/(SBT-BaZrO_3)/HfO_2/Siおよび、Pt/(SBT-(BaO,ZrO_2)-SBT)/HfO_2/Si(MFIS)構造の強誘電体を搭載したトランジスタを作成し、1T型トランジスタの特性を測定した。無添加のSBTとBZOを5および7mol%添加したSBTのメモリーウインドーを測定したところ、0.81,0.82および0.95Vを示し、BZO添加が有効である事が分かった。リーク電流密度はBZO添加SBTでは10^<-8>A/cm^2程度と比較的良好であった。リークの原因は高温でのアニール時に金属Biが電極界面や粒界に偏析することや、欠陥の影響と考えられた。
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Research Products
(2 results)