2007 Fiscal Year Annual Research Report
ガンジス-ブラマプトラ川域の水・堆積物・炭素フラックスへの人為的影響の評価
Project/Area Number |
06F06413
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山口 靖 Nagoya University, 大学院・環境学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DEWAN AshrafMahmmood 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | バングラデッシュ / ガンジス川 / ブラマプトラ川 / リモートセンシング / 土地被覆 / 洪水 / 衛星データ / 地理情報システム |
Research Abstract |
バングラデシュ・インド・ネパールにまたがるガンジスーブラマプトラーメグナ河川系は、年間10億トンを越える堆積物をベンガル湾岸まで運搬しており、一つの河川系による陸源堆積物の運搬量としては,世界最大である。この河川系における水・堆積物・炭素フラックスの実態と人間活動の影響の解明を目指し,現場実測データの収集と解析、衛星リモートセンシングデータの解析、炭素循環モデルを組み合わせて解析を行っている。 昨年度に引き続き、LANDSAT TM、TERRA ASTER、SPOT HRVなどの高分解能低観測頻度の衛星リモートセンシングデータを入手し、ダッカ周辺などの洪水被害が予想される地域を対象として、複数の時期の土地被覆分類図や植生分布図などから、人為的な影響による地表面の経年的な変化の様子を定量的に明らかにした。一方、ガンジス-ブラマプトラ-メグナ河川系の流量、洪水被害などの時系列データを収集し、地表面の変化との間の関係を地理情報システム(GIS)を用いて解析した。その結果、両者の間には有意な関係があることが示され、人間活動が水循環に影響を与えていることが示唆される。これらの成果について国際学会で発表を行い、またその成果の一部は国際学術雑誌に論文として公表した。さらにガンジスーブラマプトラーメグナ河川系の河川水中の懸濁物濃度を衛星リモートセンシングによって推定することを開始している。今後は、水循環だけでなく、その他の物質循環についても解析を進める予定である。
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Research Products
(3 results)