2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規セリン/スレオニン・キナーゼPim-3の膵臓がんの進展過程における役割の解明
Project/Area Number |
06F06419
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
向田 直史 Kanazawa University, がん研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 影奕 金沢大学, がん研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | Pim-3 / 分子標的治療 / 低分子化合物 / アポトーシス / 内胚葉 / セリン / スレオニン・キナーゼ / Bad / Ets-1 |
Research Abstract |
a.膵がん細胞株でのPim-3発現亢進過程には、異なる2種類の転写因子Ets-1・Sp1が協調的に作用することが重要であることを明らかとした。特に、膵臓がん細胞株でのEts-1の発現・機能を抑制することによって、Pim-3の発現が低下し、Pim-3の基質である抗アポトーシス分子であるBadのリン酸化が低下し不活化し、アポトーシスが誘導されることを証明した。したがって、膵がん発症過程においては、Ets-1の発現亢進→Pim-3の発現亢進→がん細胞のアポトーシス=細胞死の抑制が起きていると考えられた。以上の結果を纏めて、Cancer Scienceに発表した。 b.Pim-3を標的とした抗がん剤開発の可能性 現在までに、Pim-3活性を抑制する低分子化合物3種類を発見し、うち2種類は特定の物質の合成経路の中間体であった。復者の2種類の化合物が、複数のヒト膵臓がん細胞株のみならず、複数のヒト大腸がん細胞株・肝臓がん細胞株の試験管内での増殖を抑制することも確認した。したがって、Pim-3を標的とするこれらの化合物は、新たな種類の抗がん剤になりうる可能性が強く示唆され、これらの化合物について特許を申請した。
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Research Products
(5 results)