2007 Fiscal Year Annual Research Report
BT菌殺虫性タンパク質から新ジャンル「タンパク質殺虫剤」を創る
Project/Area Number |
06F06425
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 令一 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HOSSAIN Mohammad Delwar 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | BT / タンパク質殺虫剤 / 進化分子工学 / Bacillus thuringiensis / δ内毒素 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
1.変異殺虫タンパク質を選抜するためのファージ選抜系の検討 パニング法とビーズ選抜法を比較検討し、パニング法が受容体に結合性を持つクローンを濃縮する能力においてより優れていることを明らかにした。ただし、パニング法が実際に存在する変異体クローンの一部しか濃縮できないことも明らかになった。同時に、選抜系に用いる高純度受容体(カドヘリン様受容体)の調製法を確立した。 2.システイン置換と障害分子導入による殺虫タンパク質上の受容体結合部位の検討 BT殺虫タンパク質ドメイン2上の受容体結合部位を以下の方法で検討した。すなわち、殺虫タンパク質上のある1つのアミノ酸をシステインに置換するあるいは更にそのシステイン残基に障害分子を架橋し、これらのいずれかの処理によって殺虫タンパク質の受容体への結合が阻害されるか否かを検討した。その結果、ループ2,ループ3およびループα8が作る立体面に受容体の結合部位があることが示唆された。また、特にループ3領域は受容体結合に重要な個所であると考えられた。 3.ループ2,ループ3、ループα8部位に変異を導入した殺虫タンパク質ファージライブラリーの作製 連続した4アミノ酸をあり得る全てのでたらめな配列にした「変異体をファージ上に提示するライブラリー」をループ2部位に関して4種類,ループ3部位に関して4種類、ループα8部位に関して3種類の合計11種類作製した。現在これらのライブラリーに関してパニング選抜法により受容体に高い結合親和性を持つクローンの取得を試みている。
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Research Products
(5 results)