2006 Fiscal Year Annual Research Report
ダイズの形態形成およびストレス耐性におけるジャスモン酸生合成遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
06F06426
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
阿部 純 北海道大学, 大学院農学研究院, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KONG FANJIANG 北海道大学, 大学院農学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | ダイズ / 伸育性 / ストレス耐性 / ジャスモン酸 / アレンオキシドシンターゼ |
Research Abstract |
ダイズESTライブラリーのESTの配列情報に基づいてプライマーを設計し、葉より抽出したRNAを用いてRT-PCRを行った結果、3個の異なるAOS遺伝子が得られた。ゲノムウォーカーキットにより各々の遺伝子の全長を得た。さらに、マッピング集団の親間で多型を解析し、観察された多型を用いてマッピングしたところ、3個の遺伝子は連鎖群C1、B2およびD2に座乗した。また、発現解析を行ったところ、連鎖群C1に座乗したAOS遺伝子の発現が、短日条件により促進され、遺伝子発現における光周性の関与が示唆された。 ハロソイの伸育性遺伝子(dt1とDt2)の準同質遺伝子系統について、開花期におけるジャスモン含量を解析したところ、dt1系統とDt2系統はハロソイに比べてそれぞれジャスモン酸含量が増加したが、その増加の程度は二重変異型系統(dt1Dt2)で著しく高かった。二重変異系統は、ハロソイに比べて節数が著しく減少し早生化することから、ジャスモン酸がダイズの形態形成に大きな役割を担うことが示唆された。 シロイヌナズナで開花に関与するFT遺伝子と相同性の高いダイズESTクローンの配列情報に基づきRT-PCRを行い、cDNAのシークエンスを部分的に決定した。同定された配列情報に基づき、マッピング集団の親系統間で多型を解析してマッピングしたところ、伸育性遺伝子の一つであるDt2の座乗位置の近傍にマップされた。現在、ハロソイの準同質遺伝子系統を用いてDt2とFTとの相同性を調査している。
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