2006 Fiscal Year Annual Research Report
トマトジェミニウイルスの外被並びにβC1タンパク質の細胞質内局在と機能解析
Project/Area Number |
06F06427
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
池上 正人 東北大学, 大学院農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHARMA Pradeep 東北大学, 大学院農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ジェミニウイルス / コートタンパク質 / βC1タンパク質 / Tomato leaf curl Java virus / サテライトDNA / ベゴモウイルス / 単一ゲノム型 / 細胞内局在 |
Research Abstract |
ジェミニウイルスは、環状1本鎖DNAをゲノムとする植物ウイルスで、二分節ゲノム型ジェミニウイルス(DNA-AとDNA-B)と単一ゲノム型ジェミニウイルス(DNA)がある。二分節ゲノム型ジェミニウイルスDNAでは、DNA-BがコードするBV1遺伝子が核シャトルタンパク質をコードしていることが明らかになっているが、単一ゲノム型ジェミニウイルスは、DNA-Bを持たず、外被タンパク質がゲノムDNAの核移行に係わっていることが推測されるが、その機能の詳細については報告がない。また、単一ゲノム型ジェミニウイルスに付随するDNAβがコードするβC1遺伝子は、病徴を誘導し、さらに、植物が本来もっている抵抗性機構、ジーンサイレンシングの抑制活性をもっているが、その詳細については不明である。そこで、本年度は、CPタンパク質およびβC1タンパク質の機能を明らかにする目的で、CPタンパク質およびβC1タンパク質の細胞内局在を明らかにすることを目的に実験を行った。 ToLCJAVの感染性クローンおよびDNAβクローン(今ら、Phytopathology 96,517-525,2006)を用い、ToLCJAV外被タンパク質(CP)遺伝子とβC1タンパク質遺伝子をそれぞれ別々にsGFP(S65T)ベクターにクローニングし、パーティクルガン法により、ベンザミアナ(N. benthamiana)およびタマネギの細胞内に導入し蛍光顕微鏡(ZEISS社)で観察した。その結果、CPは核に、βC1タンパク質は細胞質に局在することが明らかになった。ToLCJAVβC1は細胞質に存在し、Tomato yellow leaf curl China virus (ToYLCCNV) βC1は、核に存在する(Cui J.ら,Virol. 78,13966-13974)ことから、ToLCJAVβC1は、ToYLCCNV βC1とジーンサイレンシングの抑制機構が異なるかもしれない。興味が持たれるところである。ToLCJAV CPのアミノ酸配列から、リシンとアルギニンに富む核局在シグナル領域を探索したところ、N末端側に2つのKRに富む領域を持った1-msKRpadivistpasKVRRRInfdtpamsr-30の配列が存在した。
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Research Products
(3 results)