2008 Fiscal Year Annual Research Report
コナガバキュロウイルスの特性解析と利用に関する研究
Project/Area Number |
06F06428
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 迪弘 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CAOILI Barbara Lavina 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | コナガ / 核多角体病ウイルス / 培養細胞 / ウイルス農薬 / クローニング / バキュロウイルス |
Research Abstract |
コナガ由来のPlxy1217細胞を用いて研究を進めた。Plxy1217細胞は、恵与を受けた当初の継代数は多くなかったために樹立細胞系とはいえず、また市販されていない栄養豊富な特殊な培養液で継代されていたので、汎用性を高める目的もあって、まず、市販のIPL-41培養液で継代することによって、IPL-41培養液に順化させた細胞系として樹立した。 樹立したPlxy1217細胞系に感染幼虫から調製したPlxyNPV接種液を接種したところ、NPV感染に典型的なCPEと包埋体様封入体の形成が認められた。この感染細胞の培養液中のPlxyNPVのプラーク純化を、Plxy1217細胞を用いて試みたところ、12の分離株において、ウイルス接種後14日頃からプラークが認められた。これらのプラークに含まれるPlxyNPVを培養液中に採取して接種液とし、Plxy1217細胞に接種したところ、いずれのプラークも、明瞭な包埋体の形成は示さなかったが、感染細胞から包埋体を粗精製して、包埋体の構成たんぱく質であるポリヘドリンをイムノブロット法により検出したところ、いくつかのプラークで、ポリヘドリンが約28kDaのバンドとして明瞭に認められた。このことから、プラークに含まれるPlxyNPVは、Plxy1217細胞において増殖するが、増殖量はきわめて少ないことが考えられた。これらのプラークに含まれるPlxyNPVを、今後のさまざまな研究に供するため、培養細胞とコナガ幼虫の両方を用いて増殖させることを試みたが、満足のいく増殖を得ることはできながった。
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Research Products
(2 results)