2006 Fiscal Year Annual Research Report
結晶性多糖に対するアルカリ-尿素系溶剤の膨潤・錯体形成・溶解作用の物理化学的解析
Project/Area Number |
06F06434
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
空閑 重則 東京大学, 生物生産工学研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CAI Jie 東京大学, 生物生産工学研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | セルロース / エアロゲル / ヒドロゲル / アルカリ尿素溶剤 / 比表面積 / 無機物修飾 |
Research Abstract |
アルカリ-尿素系セルロース溶剤によるセルロース溶液を非溶剤に浸漬してセルロースを再生させると、透明度の高いヒドロゲルが得られることを見出した。透明性はゲルの構成要素が可視光の波長に比して十分に小さいこと、すなわち固液界面が大きいことを意味するので、これを乾燥してエアロゲル化することを試みた。種々検討の結果、含浸液体を水-エタノール-超臨界二酸化炭素あるいはt-ブチルアルコールへ置換し乾燥することにより、従来にない特性(透明性、大比表面積)を持つセルロースエアロゲルを調製することができた。 このヒドロゲルに金属イオン溶液を浸透させ、そのゲルを還元剤水溶液に浸漬すると、ゲル網目の微細な空隙中で金属析出が起こるために粒子が成長できず、1〜20nm程度の金属微粒子(ナノ粒子)が生成し、ゲルの構成要素であるセルロースの微細フィブリルに付着・固定化された。このゲルを溶媒置換乾燥すると300〜400m2/gの比表面積を保ったままエアロゲルとすることができた。このような多孔材料は従来なかったもので、フィルタ、断熱材、防音財、触媒担体、吸着剤、炭素前駆体、コンポジット要素など、広い用途が考えられる。
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Research Products
(1 results)