2006 Fiscal Year Annual Research Report
石英斑岩セラミックスを用いた水処理システムの開発と農業への利用
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06F06442
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
石川 勝美 高知大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AZAD MD. ADUL KALAM 高知大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 石英斑岩 / セラミックス / 水処理システム / 電気化学的反応 / 流動処理 |
Research Abstract |
石英斑岩セラミックスの適量を水中で常時流動させて摩擦・衝突を生じさせることにより、焦電気、圧電気等の発生とこれに伴う電気化学的反応が大いに期待できる。そこで、水の初期条件を一定にして処理条件の相違によるイオン化・イオン交換反応について調べた。また処理前後の水の平均的な構造状態を数量的に評価するため、表面張力、酸化還元電位、pH等について調べ、水の機能化の比較検討を行った。大量の水の機能化処理を可能とする、効果的な水処理システムの各設計要素を検討するため、(1)原水の水圧により石英斑岩セラミックスの流動層内をワンパス処理する方式と、(2)水槽内に入れた水を吸い上げ、流動層を通った水を水槽内にフィードバックさせる循環方式につき、処理時間を変化させて水の状態について調べ、効率的な処理条件を実験的に解明した。その結果、流動処理によりpHは処理時間の増加に伴い直線的に上昇し、10分〜60分処理により石英斑岩セラミックスの作用によるpHの上昇は0.03〜0.06であった。また酸化還元反応速度も大であり、循環処理直後の石英斑岩セラミックスの作用によるORPの増加量は83mv〜144mvであった。また処理経過後ORP値は減少し、230mv前後で安定した。流動実験でpHもORPも上昇する結果が得られたが、これはOHやHO_2の生成反応によるものと考察された。一方、処理後の還元反応速度も速いことから、通常の水(原水)に対する還元系へシフトさせる作用効果も期待できる。
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