2008 Fiscal Year Annual Research Report
石英斑岩セラミックスを用いた水処理システムの開発と農業への利用
Project/Area Number |
06F06442
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
石川 勝美 Kochi University, 教育研究部自然科学系, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ABUL KALAM AZAD MD 高知大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 石英斑岩 / セラミックス / 水処理システム / 電気化学的反応 / 流動処理 |
Research Abstract |
プラスチック水槽(長さ:530mm、幅:330mm、高さ170mm、培養液量15L)、送液ポンプ(MD-6ZA,IWAKI)、流量調節バルブ、流動層(石英斑岩セラミックス(200g)を投入、直径50mm、高さ150mm)で構成したインキュベータ内(25℃)の養液栽培装置において、栽培期間中は常に送液ポンプを作動させ、流動層の下部から上部へ培養液を送った。培養液は流動層を通過した後、再び水槽へ戻るように循環させ、流量は4.0L/minに設定した。トマト'ハウス桃太郎×マグネット'を供試した発芽・初期生育試験の結果、茎・葉・根の新鮮・乾物重はともに処理区>対照区となった。 苗を移植し、グリーンハウス内のNFT栽培試験を行った(定植後、第3花房開花後、上2葉を残して摘心、培養液は大塚ハウスA処方(EC1.0dS/m^<-1>)を使用)結果、栽培期間中のpHは処理区で6.5〜8.0、対照区で5.0〜7.0で変化し、処理区はアニオン・カチオンともより多く吸収された。 培養液の無交換方式による連続栽培においては、pHの変動係数は処理区6%<対照区11%となり、培養液の緩衝能は処理区>対照区を示した。培養液の構造的な状態変化は、両試験区間の生育に大きな差として現れた(処理区>対照区)。これは環境ストレスに対し、流動処理を行った処理区では根の周辺の培養液に構造的な変化が生じ、界面活性効果が現れる。これが培養液の断熱効果となり、環境ストレスに対して根の適応性が早まることから、早期に細根や根毛の発達が旺盛となり、養水分の吸収が促進されたためである。
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Research Products
(3 results)