2007 Fiscal Year Annual Research Report
硫酸化多糖を介する癌細胞浸潤のメカニズム:低分子化合物をツールとした解析
Project/Area Number |
06F06453
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
菅原 一幸 Hokkaido University, 大学院・先端生命科学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BASAPPA 北海道大学, 大学院・先端生命科学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | グリコサミノグリカン / 癌 / 転移 / ヘテロ環化合物 / ナノパーティクル / 硫酸 / コンドロイチン硫酸 |
Research Abstract |
硫酸化グリコサミノグリカン糖鎖は、多くの重要な生命現象に不可欠の役割を果たしており、いくつかのグリコサミノグリカン合成酵素遺伝子の変異が癌や他の遺伝病の原因となっている例が報告されている。本研究では、グリコサミノグリカンに依存した癌細胞の浸潤の分子メカニズムを解析しようとしている。平成19年度は、以下の実験を行った。 1.マウスの高転移性骨肉腫細胞株LM8G7に対し、我々がこれまでに合成していた60種のヘテロ環化合物を用いて、in vitroでの浸潤や移動の阻害実験を行なった。その結果、幾つかの化合物は有意な阻害活性を示した。また、細胞増殖に対する阻害活性についても調べ、IC_<50>値を決定した。この研究成果は国際学会で発表した。 2.グリコサミノグリカンの生物機能をより詳細にかつ高感度に解析するため、グリコサミノグリカン由来のオリゴ糖を結合させたナノパーティクルを作製する条件検討を行った。 3.コンドロイチン硫酸中に存在する珍しい構造であるグルクロン酸3硫酸構造は、コンドロイチナーゼABCで消化すると単糖にまで分解されてしまい、これまで検出が困難であった。そのため、生理活性ドメインに存在していたとしても見逃されてきていた可能性がある。我々は、この構造が分解されるメカニズムを解明し、コンドロイチン硫酸中のグルクロン酸3硫酸構造を検出、定量する方法を開発した。この研究成果は、評価の高い国際学術雑誌に出版された。
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Research Products
(8 results)