2007 Fiscal Year Annual Research Report
生体内レドックス分子イメージングのための新規ニトロキシルラジカル開発・評価
Project/Area Number |
06F06454
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内海 英雄 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KOMIYA KRISHNAMOORTHI Mot 九州大学, 大学院・薬学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | レドックス / ニトロキシルラジカル / 電気化学 |
Research Abstract |
ニトロキシルラジカルの物理的性質を正確に把握し、かつ、生体内のレドックス変動及びフリーラジカル反応に適合した新規ニトロキシルラジカルを開発・評価することで、酸化ストレス性疾患の病因解明、さらには創薬研究・治療戦略の構築に貢献できると考えられる。 ニトロキシルラジカルは一電子酸化されてオキソアンモニウムイオン、一電子還元されてヒドロキシルアミン体になることが知られており、そのスーパーオキシド不均化速度やヒドロキシルラジカルとの反応速度はオキソアンモニウムイオン/ニトロキシルラジカルの酸化還元電位(E1/2)と相関することが報告されている。 当研究室では、昨年度までにTEMPOL骨格ニトロキシルラジカルの2,6位あるいは4位を置換することで、アスコルビン酸や活性酸素との反応性やESR線幅の異なる種々のニトロキシルラジカルが合成できることを明らかにしてきた。そこで本年度では、置換基を修飾した新規ニトロキシルラジカルの電気化学的性質を評価することを目的とした。 種々のニトロキシルラジカルの酸化還元電位のpH依存性や置換基効果を調べるとともに、代表的な生体内還元物質であるグルタチオンやNADPHがこれらの酸化還元電位に及ぼす影響を検討した。さらに、これらニトロキシルラジカルのスーパーオキシドなど活性酸素との反応性もX-band ESRを用いて検討し、ESRシグナルの減少と酸化還元電位との間の関連性も明らかにした。 これらの知見は、生体レドックス動態やフリーラジカル反応に適合した新規ニトロキシルラジカルの開発や酸化ストレス性疾患の病因解明への応用に非常に有用であると考えられる。
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Research Products
(2 results)