2007 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカの熱帯熱マラリア流行国シエラレオネにおける原虫遺伝子の進化に関する考察
Project/Area Number |
06F06461
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
JALLOH Amadu Jichi Medical University, 医学部・感染免疫学, 外国人特別研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JALLOH Amadu 自治医科大学, 医学部・感染免疫学, 外国人特別研究員
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Keywords | マラリア / アフリカ / シエラレオネ / ワクチン / グルコース6リン酸脱水素酵素 / 先天性代謝異常症 / 分子疫学 / 人類遺伝学 |
Research Abstract |
アフリカの熱帯熱マラリア流行国であるシエラレオネの首都フリータウンにある病院と連携を取って,熱帯熱マラリア患者の血液サンプルを集めた。そのサンプルからDNAを抽出し,ワクチン候補抗原として有望視されているタンパク遺伝子csp遺伝子を読んだ。そのなかでとりわけTcellレセプターとして知られているResion IIとResion IIIと呼ばれる部分を詳細に読み取り,アミノ酸配列に置き換えて各株間の変異を比較した。その結果(1)シエラレオネの熱帯熱マラリア原虫のcspのResion IIおよびResion IIIには多様性が認められた。その変異型は20種類以上あった。(2)以前我々が調査した東南アジアの熱帯熱マラリア原虫cspと比較してさらに多くの変異型が分布していた。このことはシエラレオネにおいては,蚊とヒトとの伝播サイクルが頻繁に回っていて,原虫の遺伝子に新規の変異が次ぎ次ぎと生み出されていることを示唆している。 マラリアの検査とともにG6PD活性の検査も実施したところG6PD欠損者が男子の10%超存在した。DNA分析を行なってみると,従来アフリカ人から多く報告されていたG6PD A+(376A>G)およびG6PD A-(202G>A, 376A>G)がシエラレオネ人からも多く見つかったが,それらに加え新規のG6PD変異型を見いだすことができた。この新規変異型はG6PD A+の変異である376A>Gに加え,311G>Aの変異が起きていた。すなわち2ケ所のアミノ酸が置換しているものと思えた(104Arg>His, 126Asn>Asp)。この変異型をG6PD Sierra Leoneと命名し論文報告をおこなった。
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Research Products
(5 results)