2008 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカの熱帯熱マラリア流行国シエラレオネにおける原虫遺伝子の進化に関する考察
Project/Area Number |
06F06461
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
松岡 裕之 Jichi Medical University, 医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JALLOH Amadu 自治医科大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | マラリア / ワクチン / 分子疫学 / アフリカ / シエラレオネ / 先天性代謝異常症 / グルコース6リン酸脱水素酵素 / 人類遺伝学 |
Research Abstract |
アフリカの熱帯熱マラリア流行国であるシエラレオネの首都フリータウンにある病院と連携を取って,熱帯熱マラリア患者の血液サンプルを集めた。そのサンプルからDNAを抽出し,ワクチン候補抗原として有望視されているタンパク遺伝子cspを読んだ。とりわけT cellレセプターとして知られているResion IIとResion IIIと呼ばれる部分を詳細に読み取り,アミノ酸配列に置き換えて各株間の変異を比較した。その結果(1)シエラレオネの熱帯熱マラリア原虫cspのResion IIおよびResion IIIから20種類以上の変異型が記録された。(2)これらは以前我々が調査した東南アジアの熱帯熱マラリア原虫cspと異なった変異型であった。これらの結果から,CSPをワクチンとして使用するときには,アフリカで頻度の高い変異型とアジアで頻度の高い変異型について別個にワクチンを用意した方が良いのではないかと考察した(論文投稿中)。 マラリアの検査とともにG6PD活性の検査も実施し,多くのG6PD欠損血液を得た。従来アフリカ人から多く報告されていたA変異型(376A>G)およびA-変異型(202G>A,376A>G)がシエラレオネ人からも多く見つかったが,それらに加え新規のG6PD変異型を見いだすことができた。この新規変異型はG6PDA変異型である376A>Gに加え,311G>Aの変異が起きていた。すなわち2ヶ所のアミノ酸が置換しているものと思えた(104Arg>His,126Asn>Asp)。この変異型をG6PD Sierra Leoneと命名し論文報告をおこなった。
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Research Products
(3 results)