2006 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫病における制御性T細胞の役割とそれを用いた治療に関する研究
Project/Area Number |
06F06462
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂口 志文 京都大学, 再生医科学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MIYARA MAKOTO 京都大学, 再生医科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | FOXP3 / 制御性T細胞 / 自己免疫病 / Tリンパ球 |
Research Abstract |
FOXP3+CD25+CD4+制御性T細胞(以下、制御性T細胞)は、自己抗原、外来抗原に対する免疫寛容を誘導し、自己免疫病、炎症性疾患の発症を抑制するTリンパ球である。制御性T細胞による免疫抑制は細胞表面分子を介した細胞間直接相互作用によるものである可能性が高い。しかしながらその分子基盤はまだ明らかにされていない。本研究では、制御性T細胞を顕微鏡下で可視化し、免疫抑制時の細胞間直接相互作用を、形態変化を指標に実時間で解析する。また質量分析法をもちいて制御性T細胞の表面に特異的に存在する分子群を同定する。本年度、制御性T細胞の可視化を目指して、制御性T細胞、エフェクターT細胞および抗原提示細胞を、それぞる異なる蛍光色素で標識し、顕微鏡下で可視化する条件を設定し、共焦点顕微鏡・ビデオ装置による細胞相互作用を実時間で解析するための諸条件を検討した。その結果、制御性T細胞は、抗原提示細胞と活発な相互作用を示し、その接触面には様々な機能分子(T細胞抗原レセプター、接着分子など)の集積が見られた。また、電子顕微鏡による解析でも同様の知見が得られた。現在、どのようなT細胞上の細胞表面分子が関与するかを解析するため、ヒト末梢血中白血球から細胞膜分画を精製し、質量分析装置で発現タンパクを解析中である。
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Research Products
(1 results)