2007 Fiscal Year Annual Research Report
ノックアウトマウスを用いたDHCR24の病態生理学的意義
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06F06463
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
妹尾 久雄 Nagoya University, 環境医学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MIRZA Rusella 名古屋大学, 環境医学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | DHCR24 / aqaporin 3 / epidermis / TEWL |
Research Abstract |
DHCR24-/-マウスにおける皮膚上皮細胞でのアクアポリン3(AQP3)発現増加の意義 我々は、既報の論文(J Invest Dermatol126,638-647,2006)においてDHCR24-/-マウスが生直後死亡し、その皮膚は皺がなく、吸乳も認められず、拘束性皮膚症が死亡の一因であることを報告した。また、同時に皮膚上皮細胞の分化異常と上皮のバリアー機能の著しい障害、特に上皮からの水の喪失が野生型に比し、4.5倍も増加していることを認めた。本研究では、この著しい水の喪失の原因解明を試みた。上皮細胞には水・グリセロールのトランスポーターとしてAQP3のみが発現している。従って、AQP3の発現とその機能を野生型とDHCR24-/-マウスで比較した。 AQP3は野生型上皮の基底膜にのみ発現していたが、DHCR24-/-マウスでは基底膜から顆粒層まで広く発現していた。この発現増加はWestern Blottingにおいても確認された。AQP3は水のみならず、グリセロールを上皮内に移送するため、上皮の湿度を保っていると考えられる。AQ3の機能をDHCR24-/-マウスから単離された上皮細胞において検討すると、野生型のそれより有意に増加していることが証明された。一方、AQP3の機能を銅イオンで抑制するとこのAQP3機能増加は完全に抑制され、AQP3が上皮からの水分喪失の原因であることが示された。
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Research Products
(4 results)