2006 Fiscal Year Annual Research Report
家族性血小板血症の責任遺伝子c-Mpl変異Asn505の機能解析
Project/Area Number |
06F06467
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
上田 龍三 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丁 建民 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 家族性血小板血症 / 二量体形成 / 活性型変異 / 極性 |
Research Abstract |
1.活性型変異c-mpl(Asn505)の二量体形成能の検討:シグナル活性化に重要である二量体形成能が、リガンド非存在下で確認することができ、シグナル活性化につながると考えられた。 2.水素結合による二量体形成獲得機構の検討:Asnはその極性のため強力な水素結合をもつことが知られており、その水素結合こそが二量体(多量体)形成を誘導している可能性がある。それを検証するためAsn以外の極性を2つ有するアミノ酸残基(Gln、Asp、Glu)、1つの極性を有する残基(Thr, Tyr)、極性を有しない残基(Ala, Val, Leu等)に置換した変異体を作製し、BaF/3細胞での強制発現下でリガンド非存在下でのシグナル活性化能(ERK1/2,STAT5燐酸化)、細胞増殖能(MTTアッセイ)、二量体(多量体)形成能を比較検討確認した。結果、2つの極性を有する置換体のみに、シグナル活性化、細胞増殖能、二量体形成が認められ、水素結合の形成の重要性が確認された。 3.ジスルフィド結合による活性型変異c-mpl(Asn505)の二量体形成獲得機構の検討:二量体形成には細胞外ドメインのシステイン残基における非共有結合としてのジスルフィド結合の重要性が知られている。ジスルフィド結合をもたらす細胞外ドメインのS-S結合部位を失った欠失変異体を作製し、活性型変異c-mpl(Asn505)発現細胞の二量体(多量体)形成、シグナル活性化能(ERK1/2,STAT5燐酸化)、細胞増殖能(MTTアッセイ)を検討することで、ジスルフィド結合が重要かどうかを評価した。結果、細胞外ドメインが消失しても、シグナル活性化、二量体形成が確認され、細胞外ドメインのジスルフィド結合には依存していないことが確認された。
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Research Products
(5 results)