2006 Fiscal Year Annual Research Report
改良型逆ミセル法による応力発光超微粒子の製造技術に関する研究
Project/Area Number |
06F06564
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
安達 芳雄 独立行政法人産業技術総合研究所, 実環境計測診断研究ラボ, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 承周 独立行政法人産業技術総合研究所, 実環境計測診断研究ラボ, 外国人特別研究員
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Keywords | アルミン酸ストロンチュウム / 応力発光 / 高分子マトリックス / 逆ミセル / ナノ粒子 |
Research Abstract |
アルミン酸ストロンチュウム(SAO)にユウロピウム(Eu)をドープしたものは、応力を印加すると緑色の発光を示す。我々は、この応力発光体を用い新規な応力分布計測法の開発を進めている。この応力分布の空間分解能を向上させるためには、応力発光体の超微粒子化が重要な研究テーマとなっている。本研究においては、逆ミセル法による応力発光体の超微粒子化を行った。まず、逆ミセルの周りを芳香族化合物で覆う。この芳香族化合物を重合させ、高分子化した後、界面活性剤を取り除く。これを仮焼成することにより、炭素皮膜を施した発光体前駆体を調整する。この炭素皮膜した前駆体を高温で焼成し、ナノサイズの発光体を得ようと言うものである。界面活性剤としては非イオン性Igepal CO520を、芳香族化合物としてはトルエンディイソシアネートを用いた。Euが発光を示すためには、原料の3価のEuが2価に還元される必要がある。そこで、5%H_2-アルゴン混合ガス雰囲気下、1000℃で仮焼成を行うことにより、炭素皮膜した超微粒子のSAOを合成できることがSEMにより確認出来た。また、このSAOの高い結晶化をXRDにより確認した。さらに、炭素皮膜を除去するための検討を行った。このときの焼成温度が高いと、微粒子が凝集してしまう。そこで、焼成温度を600℃、800℃で行った。また、Euの2価から3価への酸化を除くため、酸化雰囲気の後、同じ温度で再度還元雰囲気下焼成した。その結果、600℃で焼成することにより、凝集のない発光体ナノ粒子を得た。このナノ粒子は応力発光を示した。
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Research Products
(3 results)