2006 Fiscal Year Annual Research Report
先進的液相電解めっき法による多層型高温超伝導体薄膜の作製
Project/Area Number |
06F06566
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
田中 康資 (独)産業技術総合研究所, エレクトロニクス研究部門超伝導材料グループ, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHIVAGAN Dilip Dhondiram (独)産業技術総合研究所, エレクトロニクス研究部門超伝導材料グループ, 外国人特別研究員
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Keywords | 超伝導エレクトロニクス / ソリトン / 超伝導薄膜材料 / i-soliton / 多層型高温超伝導体 / 渦糸分子 / フラクショナル量子 / 多成分量子凝縮相 |
Research Abstract |
多バンド超伝導体では従来型量子エレクトロニクスと新しく勃興しつつある量子コンピューターなどの新しい量子エレクトロニクスを同時に実現し、自在に組み合わせることができる。そのため、新しい超伝導エレクトロニクスを生み出そうとする機運が高まっている。多バンド超伝導体のうち、多層型高温超伝導体と呼ばれる一連の銅酸化物高温超伝導体は、超伝導転移温度Tcが100K以上で、新しいエレクトロニクスを実現するバンド間位相差ソリトン(成分間位相差ソリトン(i-soliton))の発生の条件が、液体窒素温度77K以上で満たされると見積もられるため、新しい超伝導エレクトロニクス実現のためのプラットフォームとしての役割を果たすことが期待される材料である。この材料の薄膜作製法の研究を行うとともに基礎物性を明らかにする。薄膜作製においては、受入研究者のグループで培われたアモルファスエピタキシー法(APE法)の技術を発展させながら、その技術内容を研究員の持っ電解めっき法に適用し、Tl(Sr,Ba)2Ca2Cu3Oy(Tl-1223)に代表される優れた特性をもつ多層型高温超伝導体薄膜の新しい作製法を開発するのが研究の目的である。 平成18年度はAPE法による薄膜作製を進めながら、電解めっき法、i-soliton回路の実現法の検討を行った。途中、スタンフォード大におけるi-solitonの実験検証の報告があり、i-soliton検証実験回路の開発を、先行させることにした。従来の異常四端子法に代わる、スタンフォード大の検証と同じレベルの回路の開発の条件を割り出しと、基本回路デザインの設計をおこなった。
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Research Products
(2 results)