2006 Fiscal Year Annual Research Report
既存鉄筋コンクリート造建築物の戦略的メンテナンス最適化支援システム開発
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06F06568
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
本橋 健司 独立行政法人建築研究所, 材料研究グループ, 材料研究グループ長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 同天 独立行政法人建築研究所, 材料研究グループ, 外国人特別研究員
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Keywords | 付着界面特性 / 補修モルタル / 鉄筋-補修モルタル付着 / 下地コンクリート-補修モルタル付着 |
Research Abstract |
補修モルタルと鉄筋の付着特性に関する研究 補修を施した鉄筋コンクリート部材の性能を解析によって評価する際,入力値として躯体コンクリートや補修モルタル,鉄筋の物性に加え,それらの界面付着特性を求める必要がある。しかし,躯体コンクリートと鉄筋および補修モルタルとの付着特性に比べ補修モルタルと鉄筋との付着特性に関するデータは非常に少ない状況である。本研究では,補修された鉄筋コンクリート造構造物の構造耐力を有限要素法で定量的に評価する際に必要な補修モルタルと鉄筋との付着要素の構成則を求めるために,様々なポリマーを含入した補修モルタルに関し引き抜き付着試験を行い,有限要素法で実験結果を逆解析する事で構成則を求め考察を行った。 劣化した鉄筋コンクリート造建築物用断面修復材の付着性に関する研究 適切な断面修復材の選定のためのガイドラインを提案するため,補修材の物性試験及び様々な界面角度での圧縮-せん断付着試験と引張-せん断付着試験を行い,破壊包絡線を求めた結果,以下の知見が得られた。 1)補修材中のポリマー樹脂含有率が高くなるほど,圧縮強度の低下,引張強度/圧縮強度の増加,保水係数の増加,表面自由エネルギーの増加などの現象が起きる。 2)圧縮-せん断状態の場合,補修を施す表面が粗いと内部摩擦角が高くなり,付着界面の強度が母材の強度より卓越するため,付着破壊は母材の強度に大きく支配される。 3)引張-せん断状態の場合,補修材の力学的な強度よりも,ポリマー樹脂含有率,躯体の表面粗さ,躯体の吸水量に注目する必要がある。
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Research Products
(2 results)