2007 Fiscal Year Annual Research Report
既存鉄筋コンクリート造建築物の戦略的メンテナンス最適化支援システム開発
Project/Area Number |
06F06568
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
本橋 健司 Building Research Institute, 材料研究グループ, グループ長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 同天 独立行政法人建築研究所, 材料研究グループ, JSPS外国人特別研究員
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Keywords | 既存鉄筋コンクリート造建築物 / 戦略的メンテナンス / 最適化支援システム / 断面修復材 / 水分拡散係数 / 拘束応力 / 塗膜の劣化因子遮断効果 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
既存鉄筋コンクリート造建築物の戦略的メンテナンス最適化支援システム開発を目的として平成19年度は以下のような研究を行った。 1.断面修復材として用いられたポリマーセメントモルタルの乾燥と拘束応力発生に関する研究 2.ポリマーセメントモルタルの吸水水分拡散特性および補修部位の拘束応力発生に関する研究 劣化した鉄筋コンクリート造建築物の補修における断面修復部で発生する乾燥収縮ひび割れおよび吸水膨張ひび割れによる再劣化のメカニズムを究明するため、まず、乾燥温度と断面修復材(PCM)のポリマーセメント比を実験パラメータとする水分拡散係数、吸水水分拡散係数を一連の実験より求めた。また、断面修復部の乾燥および吸水による応力発生を定性的に評価するため、断面修復材の水分拡散係数および含水率の変化による体積変化率、力学的な物性と連成する線形有限要素解析を行った。断面修復部の相対含水率の変化と応力分布の解析結果に基づき、応力発生に関与する主な材料物性パラメータに関して考察を行った。 3.塗膜の劣化因子遮断効果および経時劣化を考慮したコンクリート炭酸化抑制効果に関する研究 各種塗料の二酸化炭素拡散性能を評価し、コンクリートに適用した場合の炭酸化抑制効果を促進中性化試験より評価した。二酸化炭素の拡散とセメント水和生成物との反応をモデル化した有限要素解析手法を構築し、今後、温度、湿度などの外部環境およびコンクリート内部状態が同時に考慮できるモデルに発展する予定である。 以上の三つの研究を既存鉄筋コンクリート造建築物の戦略的メンテナンス最適化支援システムの要素研究として平成19年度に行った。
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Research Products
(6 results)