2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06572
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
徐 強 (独)産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DU Miao (独)産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 金属錯体 / 多孔質 / 無機化学 / 水素貯蔵 |
Research Abstract |
水素エネルギー社会の構築には、高効率水素貯蔵技術の確立が必要不可欠である。これまで、水素吸蔵合金、ケミカルハイドライド等各種水素貯蔵材料が検討されてきたが、重量・体積当たりの水素密度が低いこと、リサイクル性、反応速度、分離・回収技術等様々な問題が存在し、これら諸問題を克服するブレークスルーが期待されている。本研究では、細孔制御しやすく、水素等の小分子を吸蔵できる可能性が高い多孔質金属錯体高分子の持つ優れた性質に着目し、高性能可逆的水素貯蔵技術の確立を目的としている。硝酸銅、硝酸ニッケルや硝酸亜鉛などと配位子であるイソキノリン-3-カルボン酸(HL)を出発物として用いて、新規金属錯体{[Cu(μ-L)_2]・(H_2O)_4}_n(1),[Ni(L)_2(CH_3OH)_2](2),and[Zn(L)_2(H_2O)_2]・(H_2O)_2(3)を合成した。単結晶X線構造解析を行った結果、錯体1はCu^<II>イオンがカルボキシレートによって連結された1次元鎖配位高分子であり、錯体2と3は単核の金属錯体である。いずれの錯体においても、水素結合による超分子ネットワークが形成されている。特に、錯体1において、[100]方向にエッジを共有し、フレームワークによって安定化された四量体の水分子ユニットによって形成された1次元水のネットワークが観測された。結晶構造解析に加え、これらの錯体について各種分光法による解析を行い、安定性などについての評価を行った。ゲスト分子の脱離や、ガス吸着特性について検討を行った。
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Research Products
(1 results)