2006 Fiscal Year Annual Research Report
一次元ナノ材料の原子レベル構造ならびに物理特性のその場測定
Project/Area Number |
06F06610
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
飯島 澄男 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノカーボン研究センター, センター長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JIN Chuanhong 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノカーボン研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノチューブ / その場電顕 / ナノデバイス / 輸送特性 / ナノマニピュレーター |
Research Abstract |
H18年度は、「その場」観察測定実験に用いられる試料、精密プローブ、ナノマニピュレータ、輸送特性精密測定装置、および高性能透過型電子顕微鏡などの整備を行い、予備実験に着手した。試料に関しては、単層ナノチューブ、多層ナノチューブなどに関しては市販品を購入すると同時に、ピーポッドや金属蒸着ナノチューブ複合体などは共同研究先から試作品の供与を受け、それぞれ個々のナノチューブをマニピュレートする最適な実験条件(精製・分散条件など)を検証した。またナノマニピュレータに用いられる精密プローブに関しても、エッチング装置を立ち上げ、順調に作製できるようになった。またナノマニピュレータと輸送特性精密測定装置間の低ノイズコネクタも新たに作製し、ナノチューブ一本一本からの輸送特性の測定が可能になった。また電極材料としては、金、銀、タングステン、パラジウムなどを試用し、それぞれのナノチューブデバイスとの接合性を実験的に検証した。 上記のその場観察測定装置はH19年3月にはほぼ完成し、総合的に動作するようになった。実際にはナノスケールの精度をもってカーボンナノチューブ一本一本を操作しながらその輸送特性を測定することが可能である。また高分解能電子顕微鏡を用いて、その場実験中にも原子レベルの分解能が得られるようになった。現在までに、単層ナノチューブ、二層ナノチューブなどの、切断、結合、薄片化などをナノメートルスケールの精度で行えるようになった。現在、これらの研究成果は投稿準備中である。
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