2007 Fiscal Year Annual Research Report
斜面掘削工事の安全で新しい設計方法と防護法の提案-遠心模型実験を中心に検討-
Project/Area Number |
06F06613
|
Research Institution | National Institute of Occupational Safety and Health, Japan |
Principal Investigator |
豊澤 康男 National Institute of Occupational Safety and Health, Japan, 建設安全研究グループ, 部長
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TIMPONG SAHAPHOL 独立行政法人労働安全衛生総合研究所, 建設安全研究グループ, 外国人特別研究員
|
Keywords | 安全 / 斜面 / 土砂崩壊 / 設計法 / 防止工法 / 遠心模型実験 / 労働災害 / 災害防止 |
Research Abstract |
平成19年度は、主に、(1)遠心模型実験による崩壊メカニズムの検討、(2)数値解析による遠心模型実験の評価、及び(3)崩壊予知の検討、について研究を実施した。主な成果は次のようである。 1 遠心模型実験による崩壊メカニズムの検討 斜面掘削中に発生する掘削に起因する斜面崩壊メカニズムの検討するため、路肩に土砂を仮置きすることを再現した遠心模型実験を行った。本実験では昨年度製作した装置(遠心場用砂撒き装置)を用いて土砂の仮置きを再現し、これに起因する崩壊の前兆現象を耐G用小型変位計、耐G用間隙水圧計等の計測機器及び静止画・動画を用いて詳細な計測・評価を行った。その結果、崩壊前に急激な間隙水圧の上昇と鉛直・水平方向の変位を明確に捉えることが出来た。これらの結果は、崩壊予知とともに対策工を確立する上で貴重なものである。 2 数値解析による遠心模型実験の評価 要素試験(三軸圧縮試験、一面せん断試験)結果を用いた有限要素法(FEM)解析により、上記(1)の遠心模型実験結果を評価した。その結果、間隙水圧の上昇、地盤変位について両者でほぼ一致する結果が得られた。これによってパラメトリックスタディが可能となった。 3 崩壊予知の検討: 上記1及び2の実験・解析結果を総合して掘削に起因する斜面崩壊メカニズム及び計測方法等の評価を行った。崩壊予知に関しては、法尻付近の「間隙水圧の上昇」が挙げられる。土砂の仮置きによる上載圧の上昇よりも間隙水圧の上昇速度が大きくなると崩壊が始まったことから、「間隙水圧の上昇」が崩壊予知の一つの指標として使える可能性があることなどがわかった。
|
Research Products
(11 results)