2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06617
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
徐 強 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAN Junmin 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 水素 / 水素貯蔵 / エネルギー / 燃料電池 |
Research Abstract |
来る水素エネルギー社会を支えるキーテクノロジーとして、高効率水素貯蔵・発生技術の確立が求められている。特に、ポータブル水素発生システムが携帯電話やパーソナルコンピューターなどの燃料電池電源の燃料として多様なニーズに対応できるため、安全、便利、確実な水素発生システムの確立が強く求められている。本研究では各種金属化合物を出発原料として用いて探索した結果、鉄・ニッケル合金ナノ粒子がアンモニアボランの加水分解反応に高い触媒活性を示すことを見出した。本触媒は、白金触媒に近い高触媒活性を示し、特に組成FeO.5Ni0.5の合金ナノ粒子の活性が最も高いことが明らかになった。本触媒の注目すべき特徴は、空気中においても高い耐久性を有することであり、また、使用後触媒を磁気的に分離、リサイクルできることである。本合金ナノ粒子触媒を用いることにより、水素発生量はアンモニアボランに対して19重量%以上に達している。本触媒のような卑金属の高活性触媒の発見は、本ポータブル水素発生システムの低コスト化と高効率化に可能性を見出し、実用化の可能性を高めた。本システムは、強アルカリによる溶液の安定化が必要という問題点を持つ既知のナトリウムボロハイドライドの加水分解による水素発生システムと比べ、溶液が中性であるという大きなメリットを持つ。同反応は、新しい、安全、便利なポータブル燃料電池用水素発生方法として、高い可能性を持っている。
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Research Products
(2 results)