2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06619
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Research Institution | Japan International Research Center for Agricultural Sciences |
Principal Investigator |
篠崎 和子 Japan International Research Center for Agricultural Sciences, 生物資源領域, 特定研究主査
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ASAD JAN 国際農林水産業研究センター, 生物資源領域, 外国人特別研究員
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Keywords | 環境ストレス / イネ / 過剰発現 |
Research Abstract |
植物の生長や収量は、乾燥、塩ストレス、低温といった環境ストレスにより、大きなダメージを受ける。マイクロアレイ解析により、ストレスを受けた植物では多くの遺伝子発現レベルが変化していることが明らかになっている。本研究では、ストレスによって発現レベルが上昇する遺伝子の中で、機能の解析が十分に進んでいないホメオドメイン・ロイシンジッパー(HDZip)タンパク質をコードするOshox24遺伝子とCCCH型Znフィンガータンパク質をコードするOsSCZF1、OsSCZF2遺伝子に着目して、発現ならびに機能解析を実施している。ノーザン解析とリアルタイム定量解析により、Oshox24遺伝子とOsSCZF1遺伝子は乾燥、塩に強く応答して発現し、OsSCZF2遺伝子は乾燥、低温に強く応答して発現することが明らかになった。GFP融合タンパク質を利用して細胞内局在部位を調べた結果、Oshox24とOsSCZF2は核に局在し、OsSCZF1は核と細胞膜に局在することが明らかになった。これら3種の遺伝子について過剰発現イネを作出し、ストレス耐性や成長への影響などの表現型を解析した。これまでの研究から、Oshos24過剰発現イネは、ベクターのみを発現させた対照イネと表現型に違いが見られなかった。OsSCZF1過剰発現イネでは、生殖生長期に入ると、葉上に病班様あるいは過敏感反応的な細胞死が多数見られるようになった。一方OsSCZF2過剰発現イネでは、対照イネに比べて栄養成長期間のバイオマス量は少なく背丈が低いこと、種子収量はコントロールに比べて少ないことが明らかになった。これらの過剰発現イネのストレス耐性の解析ならびに発現遺伝子のマイクロアレイ解析を進めている。
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Research Products
(1 results)