2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロチャネル技術による均一径エマルションを利用した精密酵素反応
Project/Area Number |
06F06625
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
中嶋 光敏 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品工学研究領域, 研究領域長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YIN Lijun 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品工学研究1, 外国人特別研究員
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Keywords | マイクロチャネル乳化 / タンパク系エマルション / 乳化剤 / βカロテン分散系 |
Research Abstract |
マイクロチャネル乳化技術を用いた分散系の作出実験を種々のタンパク質を乳化剤として用いて検討した。その結果、牛血清アルブミン、βラクトグロブリン、ホエータンパク質を用いた際に、均一粒径のエマルションを作出できた。γグロブリンやリゾチウムを用いた際には巨大な液滴が形成されて、単分散とならなかった。それぞれのタンパク質系の界面張力、分散相透過流束、pH条件を検討し、液滴化にもっとも大きな影響を与えているのは、pHとその条件におけるタンパク質の電荷であることが示された。すなわち、タンパク質のもつ荷電がマイナス領域となるときに均一サイズの液滴化がおこることをみいだした。また、種々のポリグリセリン脂肪酸エステルを乳化剤として用い、βカロテン分散系を高圧乳化により作製した。得られた分散系のサイズ、サイズ分布の測定、また胃および腸モデル液を用いた安定性の検討を進めた。その結果、脂肪酸の鎖長と種類により、エマルションの消化性に差異が認められた。分散系のサイズは、乳化の圧力や回数に依存した。
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