2006 Fiscal Year Annual Research Report
多孔物質の浸透現象や木材の乾燥など自然現象の計算モデルの開発とシミュレーション
Project/Area Number |
06F06725
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
岡田 正已 首都大学東京, 理工学研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TRUSCOTT SIMON 首都大学東京, 都市教養学部理工学系, 特別研究員
|
Keywords | 木材乾燥シミュレーション / 塩水浸透シミュレーション / 大規模数値解法 / プログラミング実装 / ニュートン・クリロフ法 / 計算効率 / C++ / 有限体積法 |
Research Abstract |
主な研究テーマは多孔質領域における物理現象を表す編微分方程式に対する効率的数値計算スキームの確立である。応用トピックとしては木材乾燥プロセスにおける温度、圧力、湿度を変数とする3次元シミュレーションがあり、さらに海岸から内陸地下水への塩水の浸透モデリングがある。 そこでは3次元大規模計算が必要となるので、数値解法と計算資源にはきびしい要求が課せられる。 そのため、現在は有限体積法の実装と計算効率の向上を行っている。 数値計算法としては大規模計算に這した。 ニュートン・クリロフ法による非線形ソルバー並列計算を用いている。前処理のために固定したヤコビ行列も使うが、そのための余分な計算時間は、深刻ではなく、全体としてみたとき計算効率の向上が見込めることがわかっている。既に作成した数値計算プログラムに新しい数値計算法やツールをとり入れることが出来るようにソフトウェアを拡張する必要があり、現在、新しくデザインしている所である。 そこでは、長期にわたって有効である柔軟性のある計算ツールを開発するためにソフトウェアの寿命という観点も重要になる。計算効率を維持しながら多様な異なる実装にも対応しやすいものを作成するためにはC++を用いるのが有利であることがわかった。 以上の準備ができたので今後、2次元や3次元、他の応用問題、異なる数値解法、逐次計算と並列計算など、多様な用途に活用すべく研究を進めている所である。
|