2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06728
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
塙 隆夫 Tokyo Medical and Dental University, 生体材料工学研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PECHEVA E. V. 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 金属 / ハイドロキシアパタイト / ナノダイヤモンド / 電着 / 表面分析 |
Research Abstract |
金属表面でのハイドロキシアパタイト(HA)形成のために、擬似体液中での析出が利用されているが、この方法はHA層の形成に長時間を有するという欠点がある。そのため、超音波、電気、紫外線、短波長波などのレーザー照射によるHA形成促進法が考案されている。また、パルスレーザー蒸着はチタン上のHA層の形成に利用されている。 一方、レーザー照射と擬似体液への浸漬を組み合わせてHAの核生成と生長を行う方法は、これらの長所を組み合わせた有望な方法である。本研究では、レーザー光線と固体下地との相互反応を解析し、擬似体液に浸漬したときのHA核生成と成長に及ぼす影響を調べる。このレーザー/液体/固体反応(LISI)法は、これまでのHA形成法のほとんどの欠点を補える方法であり、金属上のマイクロメートル、ナノメートルレベルでの改質を可能にするものである。 純粋なハイドロキシアパタイト(HA)と比較して、硬く基材と強く結合し残留応力のないHA-ナノダイヤモンド(ND)複合体をステンレス鋼及びチタン上に形成することができた。基材の種類に依らず、両基材上での複合体に形状や性質の相違はなかった。被覆複合体の生物学的性質を明らかにするため、7日までの擬似体液浸漬を行った。走査型電子顕微鏡で観察したところ、浸漬時間の増加に従って、HA層が成長し、厚さとCa/Pが増加していた。また、HA形成に及ぼすレーザー照射の効果を調べたところ、擬似体液中での照射直後にリン酸カルシウムが生成した。
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Research Products
(2 results)