2006 Fiscal Year Annual Research Report
機能性微小液滴を用いた高効率の物質導入細胞マイクロチップの開発
Project/Area Number |
06F06733
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金 範ジュン 東京大学, 生産技術研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FATTACCIOLI Jacques 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | エマルション / マイクロチャンネル / 生体細胞 / ナノワイヤー |
Research Abstract |
本研究の目的は、半導体微細加工技術を用いて作製するマイクロ流路の中で機能性微小液滴を成形し、高効率の物質導入細胞マイクロチップの開発することである。現在、細胞内に遺伝子等の外来物質を導入する化学・物理的方法など種々な方法がある。従来の手法としては、ガラスキャピラリーを用いるマイクロインジェクションと細胞に電界を印加して膜に一時的な穿孔を生じさせるエレクトロポレーションやリポソーム等が用いられている。 リポソームを利用して、細胞膜へタンパク質、抗体、ペプチドなどを注入するキットが完成し市販もされている。しかし、まだ医療に広く用いられるまではそのコストと機能面で解決しなければならない問題が多い。本研究では、既存のリポソームやLipidナノ粒子とは違う機能性(biocolloidal)エマルションを作製して、最後には、その機能性微小液滴と生物細胞質の中にDNA、タンパク質、その他の分子を入れる高効率エレクトロポレーション(電気穿孔法)マイクロチップを開発することを目指している。今年度には、既存のリポソームとは異なる均一な寸法(マイクロスケール)の微小液滴、水中油中水型エマルションをマイクロチャンネルの中で作製する。現在、均一な寸法の微小液滴を作製することとその中に入れる機能性ナノ粒子(金属ナノワイヤーなど)の製作に取り組んでいる。
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