2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06757
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
山口 信次郎 The Institute of Physical and Chemical Research, 促進制御研究チーム, チームリーダー
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AYELE Belay Teshome 独立行政法人理化学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 植物ホルモン / 種子発芽 / ジベレリン / マイクロアレイ / 質量分析法 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
本課題研究では、種子発芽や伸長生長を促進する植物の生長ホルモンである「ジベレリン」の代謝制御および作用機構の解明に力点を置き、モデル植物であるシロイヌナズナにおいて、発芽誘導メカニズムの分子レベルでの理解を深めることを目的としている。本年度は、質量分析計を用いたジベレリンおよびその代謝産物の定量分析、およびマイクロアレイ法によるトランスクリプトーム解析を行なうとともに、新規ジベレリン関連突然変異株gsd1の種子発芽能の検定と同突然変異がジベレリン代謝経路に及ぼす影響を詳細に解析し、以下の成果を得た。 1.シロイヌナズナのジベレリン不活性化酵素をコードする遺伝子のうち、種子登熟期、発芽期に強く発現する遺伝子を選定し、それらの機能が喪失した多重変異株を作出した。これらの変異株種子においては活性型ジベレリン量が増大しており、環境依存的に発芽能が回復していることを明らかにした。2.新規ジベレリン関連変異株であるgsd1の内生ジベレリンを詳細に分析したところ、活性型ジベレリン量が野生型と比較して顕著に減少していることが明らかになった。また、マイクロアレイ法によるトランスクリプトーム解析により、GSD1依存的に制御される遺伝子群を同定した。3.gsd1変異がどのようにジベレリン代謝経路を制御しているのかを明らかにするため、種々のジベレリンおよびその前駆体に対する応答性を調べた。その結果、gsd1変異はジベレリンの不活性化能を高めていることが示唆された。
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Research Products
(1 results)