2006 Fiscal Year Annual Research Report
連続体仮定によらない過去環境にもとづく廃滓の流れと物質輸送の研究
Project/Area Number |
06F06761
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江崎 哲郎 九州大学, 大学院工学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SALAMA Amgad 九州大学, 大学院工学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 地下水 / 物質移動 / 有限差分 / 被圧帯水層 |
Research Abstract |
一般に,資源採掘の現場において計画された十分な埋蔵量を採掘し終えた後,様々な問題が起こりうる.これらの問題の1つとして,大規模な露天掘りがそのまま残されていることが挙げられる.こうした大規模な露天掘りの環境への影響は多くの要因に依存し,これらの要因は採掘現場を取り巻く生態系の変遷に大きく影響される.この例として,地下水が露天掘り内に浸透し最終的に採掘現場が水で満たされることといった事例がある.もし最近この様な原因により形成された湖の観測がなされていないのであれば,地下水汚染に対して重大な影響を及ぼしかねない.この現象は,日本,カナダ,アメリカそしてエジプトなどの現場で確認されている.このようなシステムをシミュレーションすることは,意思決定する上で有用なデータを行政当局に提供するという意味で,非常に重要である. これに関して,かつての採掘現場に対してシミュレーシヨンが提案されている.これまで採掘現場は花崗岩採取のため利用され,採掘が終わった後大規模な露天掘りはそのままにされた.その現場の規模は約300×150×50mである.ポンプが稼動停止した後,地下水は採掘ピットの中に浸透し,採掘現場の水位は近隣の河川の水位よりもわずかに高くなるまで上昇し続ける.これは,採掘ピット内を満たしている水が近隣の被圧帯水層に由来することを示唆している.水が露天掘り底面に浸透する速度を評価するために,有限差分法に基づく数値的研究を提案する.2次元の一時的な地下水流れの式は,所定の水頭境界の分布および露天掘り底面を表す範囲での浸透項を仮定する領域で解くことができる.浸透項は採掘ピット内の水位の上昇に依存する,言い換えれば時間依存である.これはこの研究の1つ目の構成要素であり,2つ目に汚染物質が最近形成された湖に浸透するケースに対して,汚染物質が地下水へどのようにどの程度の速さで浸透するかを提案する予定である.
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Research Products
(1 results)