2007 Fiscal Year Annual Research Report
クローズドルーブ連続発電実験装置におけるMHD発電機内の電磁流体挙動と高性能化
Project/Area Number |
06F06783
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
奥野 喜裕 Tokyo Institute of Technology, 大学院・総合理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIBERATI Alessandro 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | MHD発電 / ディスク形発電機 / 非平衡プラズマ / 超音速流れ / 乱流 / Large Eddy Simulation / 電磁流体 / 発電性能 |
Research Abstract |
東京工業大学に設置されている「クローズドループMHD発電実験装置」は,超音速ディスク形MHD発電機による長時間連続発電実証を目的とした世界に類を見ない実験装置であり,クローズドサイクルMHD発電の実用化に向けて重要な役割を担う。このMHD発電機の性能は発電機内のプラズマ電磁流体の挙動に完全に依存し,基礎物理現象や発電特性の解明,高性能化への指針を見極めるためには,その挙動を正確に把握することが必要不可欠である。 本研究(平成18年10月から19年9月までの1年間)では,平成18年度から19年度にかけて行われた定格高温ガス循環試験ならびに発電実験において,電磁流体諸量および電気的諸量を計測するとともに,それらの数値計算結果との比較検討から,現象解明を試み,更なる高性能化を図るための指針を探ることを目的とした。 平成18年度にまず発電流路内の高温高速気体流れの把握に焦点を絞り,特に数値計算による検討を進め,平成19年度は,定格高温ガス循環試験ならびに発電実験において,発電流路内熱流体計測を行うとともに,数値計算結果と比較検討を行い,本数値シミュレーションにより実際の流体現象が把握可能であることを示した。特に,従来の評価では見出し得なかった発電流路下流での境界層の剥離,大きな渦構造の発生とそれに起因する熱損失の増大を定量的に評価できた。発電実験では,数値計算結果が示すほどの性能が得られてないが,その向上に関する指針を明らかにすることができた。 本クローズドルーブ連続発電実験装置を用いた発電実験が,今なお発展途上にあるので,実験結果と数値計算結果を完全に比較検討するには至っていないが,MHD発電機内の電磁流体挙動と高性能化に関する貴重な指針を得ることができ,本研究は研究期間を通して計画通りに遂行され,研究目的を達成することができたと自己評価している。
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Research Products
(4 results)