2007 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギーデバイス用団体電解質材料の構造・導電メカニズムに関する研究
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06F06909
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
蔭山 博之 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
RENNER Frank Uwe 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 結晶構造解析 / 表面回折 / イオン導電体 / ナノ材料 / 電気・電子材料 / リチウム電池 / 燃料電池 |
Research Abstract |
本研究においては、対象とする燃料電池やリチウムニ次電池などのエネルギーデバイス用の固体電解質(イオン導電体)の内、先ず、高温で動作する燃料電池等に用いる固体電解質を対象として、1)室温における結晶構造の解析、2)動作温度・雰囲気における結晶構造の解析を実施し、固体電解質のイオン導電性を支配する構造因子と導電経路など、導電メカニズムを明らかにすることを目標とした。また、リチウムニ次電池の特性に大きな影響を及ぼすと考えられる電解質層と電極材料との界面のモデルとして、電解質/電極材料の積層膜を取り上げ、高輝度放射光などの透過力の大きなビームを用いた「埋もれた」界面のナノメーターオーダーの領域における結晶構造の解析を試み、電池の特性に影響する電解質/電極材料界面におけるイオン導電性を支配する構造因子など、導電メカニズムを明らかにすることを目標とした。 今年度は、高輝度放射光を用いた表面X線回折による「埋もれた」界面のナノメーターオーダーの領域における結晶構造の解析のために、従来、水溶液/固体系で使われてきた表面X線回折用セルをリチウム電池用の非水溶媒系用に改造して、Ar気流中での予備実験を行った。その結果に基づき、高輝度光科学研究センター(SPring-8)のビームラインBL13XUにおいて、電解質/リチウム電極材料(炭素負極、金属被覆炭素負極、金負極)界面の表面X線回折に関する共同利用実験を行い、特にリチウム金負極材料(金薄膜、金ナノ粒子、金単結晶など)の電解質との界面で起こる電気化学反応に関して新しい知見を得ることができた。昨年度、欧州放射光施設(The European Synchrotron Radiation Facility, ESRF)で得られたデータ、および今年度、SPring-8で得られたデータを解析して、Electrochimica Acta誌に投稿した。
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Research Products
(2 results)