2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06F06910
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
白須 賢 The Institute of Physical and Chemical Research, 植物免疫研究チーム, チームリーダー
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TRUJILLO Linke Marco 独立行政法人理化学研究所, 植物免疫研究チーム, 外国人特別研究員
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Keywords | 寄生植物 / 抵抗性遺伝子 / ストライガ |
Research Abstract |
寄生植物は全被子植物の約1%の種を占めるが、寄生植物がどうやって寄生という特殊な生存戦略を獲得したのか、また、宿主となる植物はなぜ自分に不利な寄生植物の侵入を防ぐことができないのかは、ほとんど分かっていない。本研究は、寄生植物ストライガがイネに寄生する過程において発現するイネおよびストライガ遺伝子を単離し、その解析をおこなうものである。本年度はストライガ感染時の遺伝子発現解析と抵抗性品種を選定し分子生物学的解析のための基盤を確立した。本植物研究センター内の人工気象機および閉鎖系育成室を使用生育温度、湿度、光条件、栄養条件などを詳細に検討した。イネ日本晴品種とコシヒカリ品種においてストライガの根への侵入過程・寄生の状態を実態顕微鏡下で観察し、遺伝子発現比較をおこなうのに最適な条件を検討した。ストライガ吸器がコシヒカリ・日本晴それぞれの根に侵入した状態において、宿主・寄生植物両者を実態顕微鏡下においてカミソリによって切り出し、収集した。またストライガの宿主ではないシロイヌナズナがどのようにして寄生から逃れているのかを検討した。この他にサイドプロジェクトとして植物の免疫応答に関与していると思われるユビキチンリガーゼを単離し、その遺伝学的、生化学的解析を行った。その結果、このユビキチンリガーゼが耐病性を負に制御していることが明らかとなった。
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