2007 Fiscal Year Annual Research Report
魚類の体色調節ホルモンニューロンの脳内ネットワーク
Project/Area Number |
06J00046
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
阿見弥 典子 Kitasato University, 水産学研究科, 特別研究員DC1
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Keywords | 脳 / ネットワーク / メラニン凝集ホルモン / 黒色素胞刺激ホルモン / オレキシン / 免疫組織化学染色法 / 時間分解蛍光免疫測定法 |
Research Abstract |
1. オレキシン(ORX)時間分解蛍光免疫測定法の開発 ORX濃度0.2ng/mlから50ng/mlの間で標準曲線が得られた.ORX-Bとの交差率は0.4%以下,サケ型,ニワトリII型およびタイ型生殖腺刺激ホルモン放出ホルモンとはともに0.002%以下であった.マツカワおよびメダカの脳,ヒラメ視蓋-視床の競合曲線は標準曲線と平行になった.以上より,本測定系が魚類一般のORXの測定に有効であることが示唆された. 2. マツカワ成魚脳内におけるORXの分布と初期発生 マツカワ脳内ORX免疫陽性細胞体は視床下部のnucleus posterioris periventricularis(NPPv)に,免疫陽性繊維は嗅球から延髄までの広範囲に検出された.さらに二重免疫組織化学により,ORX免疫陽性繊維はMCHおよびMSH免疫陽性細胞体と密接して存在することがわかった.以上の結果は,ORXが魚類においても睡眠・食欲などに関連した神経修飾作用をもつこと,また,マツカワ脳内においてORX,MCHおよびMSHのネットワークが存在することを示唆する.ORX免疫陽性反応は孵化日に脳内に検出された.また,稚仔魚のORX免疫陽性細胞体は成魚とは異なり外側隆起核上部付近に検出された.以上より,マツカワ脳内においてORXは孵化直後から機能すること,ORX免疫陽性細胞体は成長に伴い移動することが示唆された. 3. 受容体(MCH-R1とMC-4R)の発現部位の同定 in situハイブリダイゼーション法の結果,マツカワ脳内MCH-R1とMC4-Rは視床下部に検出された.哺乳類と同様に視床下部で検出されたこと,さらに視床下部は自律神経系の中枢であることから,マツカワにおいてもMCH-R1とMC4-Rが食欲調節に関与する可能性が示唆された.
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Gene structure and functional characterization of growth hormone in dogfish, Squalus acanthias
Author(s)
Moriyama S, Oda M, Yamazaki T, Yamaguchi K, Amiya N, Takahashi T, Amano M, Goto T, Nozaki M, Meguro H, and Kawauchi K
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Journal Title
Zoological Science (in press)
Peer Reviewed
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